小説の書き方 即興小説てどうやって書いてるん?

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小説の書き方はなかなか分からないことが多い。書ける人は書けるのだろうけれど、書けない人が書けるようになるための方法やステップは少ない。今回は20年以上書けなかった私がどうやって書いているかについてメモしておく。

即興小説に手を出すまで

私は小説を読むのが好きでした。紙の本からネットの落書きまで媒体は選びません。学校から帰ってきては個人サイトやリンク集を徘徊して更新をあさり、家の本棚をから適当にタイトルを選んでは読んでいました。

そんな私ですが、自分で小説かけたら自給自足できるやん、無限ループや!と思いつきます。

それから20年近く小説を読み続けてもちっとも小説を書けるようにはなりませんでした。そこで新たな気づきがありました。「あ、これ自然に小説を書けるようにはならないわ。」そのため小説を書く地力を鍛えるために即興小説に手を出しました。

それから50本くらい即興小説を書いて、今も書き続けています。

その過程でだいぶ書き方というのが固まってきたのでメモしておきます。

条件

即興小説トレーニングというサービスを利用しています。

使い方は割愛します。ここで一次創作、制限時間は30分としています。毎日続けてまとまった時間を取れるのはこれくらいが限度だろう、という見込みです。

最初の5分 構成

話の構成を練ります。大体序破急の三段構成を愛用しています。

これを序から順番に考えるとオチに詰まることが多いです。落語、漫才などでオチの付け方に慣れている人は大抵の状況からでもオチをつけられるので頭から書き始めるのもいいでしょう。勢いが出ます。

ではそうでない場合はどうするか?

まずオチを考えます。この話はどうなって終わるのかということです。例えば桃太郎なら鬼を退治して終わり、ごんぎつねならごんを撃ち殺して終わりです。あなたのお話はどうやって終わるかを妄想しましょう。

次にオチの出来事が発生するのはどのような状況かを考えます。桃太郎の例えを続けますが、鬼を退治するということは準備を整えて鬼ヶ島に乗り込んだんだな、という予測ができます。これは論理の問題なので、普通はこういう状況になるだろうと考えを巡らせてください。

最後に始めを考えます。オチを際立たせるにはどのような状況から始まるといいのか。オチと始まりは対比になるようにします。桃太郎はおじいさんとおばあさんの間で育った無力な赤ん坊です。それだけでは全然強そうな感じがしません。だからいいのです。これが夜な夜な人をさらっては血肉を貪る悪鬼が主人公だとテーマが変わってきます。

ここまでで話の筋となんとなく説明が足りていない隙間が感じられるでしょう。赤ん坊がどうやって鬼を退治するのか?なぜ鬼を退治しようと思ったのか?その描写は次のステップに任せます。

5分から25分の間 本文

話の筋と始まりが決まったので本文を書いていきます。

前のステップで溜まったフラストレーションをここで晴らします。残り時間にだけ気をつけて書き進めていきます。詰まった場合はオチや途中の場面を先に書いていきましょう。手を止めている時間はありません。

最後の5分 オチ、または文章の締め

さて残り5分で文全体を仕上げていきます。おそらく書いているお話は途中で終わっていて描写などもうっすらとしたものでしょう。そこで体裁を整えるためにその途中の文に対してオチをつけます。ここは最初の5分とは逆です。すでに書き進めた内容に対してひねりの効いたオチを考えます。そこまでの話との対比、正反対の状況、駄洒落などが有効です。

時間が来たら終了です。自動的にTwitterに投稿されます。お疲れ様でした。

30分以降 読み返す、採用かボツか

即興小説としては制限時間がきたらおしまいですが、気に入らないところや書ききれなかったところは加筆修正して構いません。その上で他の場所に投稿したり、ネタ帳に記録したり、またはボツとして削除します。所詮は時間制限付きで書いた殴り書きですから、再利用するか廃棄するかはあなた次第です。

意外と普段は思いつかないネタや展開が生まれることもあり、筆慣らしにはいいでしょう。

参考リンク


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