パスタの国の王子様はもういない

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サンホラのサブスク解禁!

といっても流石にガンスリンガーガールとかリヴァイアサンのアルバムは聴けないのか。 今回はガンスリンガーガールの方について語ります。

ガンスリンガーガールのアルバム

ガンスリのアルバムは何かお気に入りがあった覚えがある。なんやっけ、そうあれは、アンジェリカの曲か。La principessa del regno della pasta 。

パスタの国の王子様。アンジェリカにまつわるエピソードは悲しいよなぁ。アンジェリカが職員達に愛されているというのが心に来る。

ガンスリンガーガールの世界観

ガンスリンガーガールの世界では、社会からの批判を避けるために表向きは福祉施設として少女たちを保護し、裏では少女たちを機械化して(義体)、治安維持に利用していた。

義体の少女たちはみんな義体になる前の記憶を消されているけど、薄らと覚えていたりする。

さらに条件づけや薬の副作用で健忘症を発症したり、寿命が短かったり、ハードな世界観だったなぁ。

アンジェリカについて

アンジェリカは初期の義体だからまだ改造技術が未発達だったり、職員達の義体への接し方が探り探りだったりして、純粋に女の子として接されてしまう。

パスタの国の王子様はアンジェリカを慰めるために職員達が作った物語で、アンジェリカはそれをとても喜んでくれた。

でも、アンジェリカは、それを、忘れてしまった。

パスタの国の王子様は、本当に、職員達のアンジェリカへの愛の結晶なんだよ。それがエゴに過ぎないとしても。

漫画とアルバムについて

イメージアルバムというだけあって、漫画と合わせて聴くことで感情を大きく揺さぶられる。

どうせ忘れてしまうなら、どうせ死んでしまうなら、これまでのことに意味はないのか?

Revo氏の情緒豊かな編曲によって表現される絵本の物語とアンジェリカの境遇。

ストリングスで穏やかな幸せや死という一つの終わりを、歪んだエレキギターで激しい悲しみを、それぞれ表している。

この曲が誰の感情を表現しているのか?それは漫画を読んで欲しい。

漫画もいい。むしろ漫画がいい。ガンスリンガーガールは漫画で少女たちの生い立ちと過酷な現状とちょっぴりの報われた生活がないまぜになって整理がつかないまま、胸の中を粗いヤスリで削られる。率直に言って読後感は辛いものがある。だが辛い中にも世界の美しさや生の尊さのような儚い輝きも感じられる。


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